お母様の生きた証
2017.01.24 Tuesday
先日私の友人が、「昨年亡くなった母の着物や帯が沢山あるので、自分に着れるものがないか見て欲しい」と来店。
おしゃれだったお母様の若い頃の素敵な着物や帯がたくさんあった。
どれも素敵なものばかり。
ただ、残念なのがお母様の着物がどれも小さく、帯も短いこと。
着物のサイズも許容範囲なら着付けでどうにかなるけれど、このままではどうにもならない感じ。
お母様の着物から、彼女の寸法に仕立て替えを提案し、採寸してみたところ、裄は目一杯、身丈もマックス足し布をすればどうにか着られる…ということで、費用も掛かることなので、とりあえず、お気に入りの一枚を洗い張りし、足し布をして仕立て替えすることに。
そしてもう一枚お気に入りの絞りの羽織をもう羽織としては着られないけど、色も可愛いので帯に仕立て替えをすることに決定。
お預かりして1ヶ月後、着物は無事に彼女の寸法になり、羽織はこんなに素敵な帯に生まれ変わりました。
生まれ変わった着物と帯を試着した彼女は、
「お母さん、喜ぶだろうな…」って。
お母様が大切にしていた素敵な着物や帯、そして思い出を娘が大切に受け継ぎ、天国にいるお母様はきっと喜んでくれていると思う。
お母様が生きた証を纏って、これからは彼女がその着物や帯にいろんな思い出を重ねてもらえたらとても嬉しい。
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